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最終更新日 2011年02月07日 


 伊勢物語

◆ 第一段 初冠

 むかし、男、初冠して、奈良の京、春日の里にしるよしして、狩りに往にけり。 その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。この男、かいま見てけり。 思ほえず、ふるさとにいとはしたなくてありければ、心地惑ひにけり。 男の、着たりける狩衣の裾を切りて、歌を書きてやる。その男、しのぶずりの狩衣をなむ着たりける。
 春日野の若紫のすり衣しのぶの乱れ限り知られず
となむ追ひつきて言ひやりける。ついでおもしろきことともや思ひけむ。
 みちのくのしのぶもぢずりたれゆゑに乱れそめにし我ならなくに
といふ歌の心ばへなり。昔人は、かくいちはやきみやびをなむしける。

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◆ 第五段 関守

 むかし、男ありけり。東の五条わたりに、いと忍びて行きけり。 みそかなる所なれば、門よりもえ入らで、童べの踏みあけたる築地のくづれより通ひけり。 人しげくもあらねど、たび重なりければ、あるじ聞きつけて、その通ひ路に、夜ごとに人を据ゑて守らせければ、行けどもえ逢うはで帰りけり。さてよめる。
  人知れぬ我が通ひ路の関守は宵々ごとにうちも寝ななむ
とよめりければ、いといたう心やみけり。あるじ許してけり。
 二条の后に忍びて参りけるを、世の聞こえありければ、兄人たちの守らせ給ひけるとぞ。

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◆ 第二十四段 梓弓

 むかし、男、片田舎に住みけり。 男、宮仕へしにとて、別れ惜しみて行きけるままに、三年来ざりければ、 待ちわびたりけるに、いとねむごろに言ひける人に、「今宵あはむ。」と契りたりけるに、この男来たりけり。 「この戸開けたまへ。」とたたきけれど、開けで、歌をなむ詠みて出だしたりける。
  あらたまの年の三年を待ちわびてただ今宵こそ新枕すれ
と言ひ出だしたりければ、
  梓弓真弓槻弓年を経てわがせしがごとうるはしみせよ
と言ひて、往なむとしければ、女、
  梓弓引けど引かねど昔より心は君に寄りにしものを
と言ひけれど、男帰りにけり。女いと悲しくて後に立ちて追ひゆけど、 え追ひつかで、清水のある所に伏しにけり。 そこなりける岩に、およびの血して書きつけける。
  あひ思はで、離れぬる人をとどめかねわが身は今ぞ消え果てぬめる
と書きて、そこにいたづらになりにけり。

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